勝手にリビングにカバンと脱いだスーツを置いて 洗面所の方に行った。 床に新聞敷かれているのを見て、大体の予想はついた。 「何⁇髪 切んの⁇」 「そうそう、失恋したんなら 髪切らねーとな。」 ベタすぎんだろ。何だよ、それ。 「結構、切る感じ⁇」 「まだ、見てねーから知らねーよ。」 確かに。 翔平の家に来てるはずなのに、まだ翔平の顔を見ていない。