俺は、幼なじみである人魚のことが、好きだ。






幼い頃から今まで、アイツのことしか見ていなかった







それなのに、アイツは、とある男に恋をした









俺がずっとなりたいと思っていた両想いに、なった











せめて諦めがつくまで傍にいたい。








俺は、魔女に頼んだ。









魔女は、俺の命を貰うと言った










王子とアイツが幸せになったら、俺は、死ぬ












なんてひどい条件









だが、アイツと一緒にいられるのだから







俺は、アイツの後を追って、陸に上がった







一週間、俺には猶予があった








魔女が、婚約を一週間後まで引き延ばしてくれたから







その一週間、何度も王子を殺そうとした





その一週間、何度もアイツを連れ去ろうと思った








だが、幸せそうにしているアイツを見ると、そんな気はなくなってしまう







そんなことをしていたら、期限である一週間がきてしまった