今日は土曜日、ちょうど期末テスト1週間前だ。


俺のマンションの下の一軒家がアイツの家、隣のマンションが優陽の家。


だから隠すのは難しかもしれないが、今日から1週間、優陽達には内緒でアイツと毎日勉強する予定。


優陽達に内緒っていうのはアイツから言い出した事だ。


理由はだいたいわかる。

優陽といたらドキドキして集中できない。

こんな感じの理由だろう。




アイツの家に付き、インターホンではなくいつものようにLIMEで呼ぶ。



俺“ついた”



いつもの一言を入れると、すぐに既読になった。



あいか“了解!今から降りるね”



待っていると扉の曇りガラスに影が映り、ガチャッと開く。



「…よ」


「よ!入っていいよー」


「…お邪魔します」



玄関で靴を脱ぎアイツの部屋へ向かう、が、くるりと回れ右をする。