「…っ」


痛い所を突かれてしまった。


私は小さい頃から甘えるのが苦手だ。それを蓮に言われたら言い返せない。


「…せめて、俺ぐらいには……」


「え?」


「…なんでもない。…っ……帰る」


「えっ、ちょっと!蓮!」


追いかけようとしたが腕を璃玖に掴まれる。


「たまには1人にしてやろうぜ」


「…うん」



昔から蓮は大勢で行動する事が嫌いで、教室や体育ではいつも1人だった。


だけど去年からは綾と璃玖、響希と一緒に帰ったりして慣れたと思ってたんだけど、やっぱり1人の方が好きみたい。