これでよかったんだ。
後悔はない。
アイツらも幸せそうだし、俺も区切りをつけたかった頃だった。
これからアイツを家まで送るのは蓮の役目。
名前を呼ぶのも蓮の役目。
何もかも、蓮の役目に変わったな。
今日は何となくいつもの所には行きたくなかったから、放課後に屋上に寄ってから帰ろうと思った。
温かい飲み物を自販機で買って、屋上へ向かう。
扉を開けると、冬の冷たい空気が肌を刺激したけど、空はすごく晴れていて青々としていた。
「あっ」
「あっ」
寝転んでいたのは、隣のクラスの花厳叶愛だ。
よく寒いのに来んな、まぁ俺もだけど。