彼はいつも気分屋で




まるで蓮のが移ったみたいに、私まで顔を熱くさせた。



「…しかもここ、中庭だし」


「っ!そ、それ今言うなバカ!もういい帰る!」



少し拗ねたような口振りで言葉を放ち、鞄を粗く掴みながらベンチから立ち上がった。


足を門の方に向けた時、腕を掴まれた。



「嘘。ちょっと…いや、結構嬉しかった。」


「っ!…わ、私怒ってるから!しかもさっきのは罰だから!」


「じゃあ、悪い事したらまたしてくれるって事?」



な、何でちょっとSになってんのよ!


真っ赤な顔で何も言えずにいると、Sモードだった蓮の顔がクシャッと崩れ、可愛らしい笑顔になった。



「ごめん、いじめたくなった。じゃあ今日は、2人で帰るか」



ベンチから立ち上がり、私の手を取る蓮。



「えっ、蓮手…」


「この時間帯なら、学校の奴いないだろ。…今日だけ、な?」




そんな優しい口調で言われたら、嫌だなんて言えないよ。




けど、そんな風に言われなくても、嫌って言う理由はないんだけどね。