彼はいつも気分屋で




「足元に気をつけてお乗りください」



係の人の声に「はーい」と真面目に返事をするコイツ


先に乗って手を貸してやる



「あ、ありがと…っしょ」



自分と向かい合わせに座る。



まだ全然観覧車は下の方だが、ゆっくりと上へ上っていく



「…酔は?」


「うん、良くなったよ」


「…そか」



「…………。」



変な沈黙。


密室って事もあってか、それとも他に理由があるのか、お互いの口は開かない。



「…き、綺麗だな」


「綺麗だね…」



「…………。」



なんでそこで黙るんだよ



「ねぇ蓮」



ずっと窓の外を見てたのに、顔を少し俯きながら呼んできた。



「好きな人いるのに、なんで私の誘いに来てくれたの?」



この前のコンビニの帰り、そんな話をしたっけ


なんでって言われてもな…