告白されて、なのにフラれて、そして相手の気持ちに気づかせて
本当に俺は何をやってるんだろう。
クリスマス前、街はキラキラ輝いていて、その光が妙に眩しく感じる。
そんな事を思いながらも家に着くと
「お前…」
家の扉に蓮がもたれ掛かっていた。
「LIMEしたらすぐ戻ったのに」
「10分経ったらLIMEしようと思ってた。だからそんな待ってない」
なんだよそのゲーム、寒がりの癖にバカだろ。
「取り敢えず上がれよ」
夜になると気温が一気に下がる。
だから部屋も冷えきってあり、暖房とホットカーペットをつけて部屋を温めた。
「で、どうした?」
上着をハンガーにかけながら聞く。
「…クリスマス、アイツに誘われた。行くって答えた。」
そうか、だからこの寒い中待てたのか。
「俺はもう、引かないって決めた。」
「それが正解だ。俺はアイツにフラれた。だから俺に気を遣うことない。後、お前になら…蓮になら、アイツを笑顔にさせる事が出来る。」
他の奴がアイツと付き合うって事になったら、たぶんこんなに落ち着いてはいないだろう。
だけど相手が蓮とわかっていたら、なぜが嬉しい気持ちがある。