蓮に話したお陰で気持ちがスッキリし、数日後の今日、優陽と話をする事に。
場所は近くの喫茶店、昼の12時。
今は10分前、この前の事を謝ろうと頭の中で同じ言葉をリピートさせる。
チリンチリンと入口の鈴が鳴り、音に釣られて扉を見ると優陽と目が合った。
軽く手を挙げてこっちに向かってくる。
「久しぶり」
「…久しぶり」
優陽は店員さんにコーヒーを頼み、私は既に冷えているミルクティーを1口飲んだ。
「話って、この前の事だよな?」
「うん」
あの時からずっと避けてきた、このタイミングで呼び出すのだからその事しかないだろう。
「俺実は…」
「ごめんなさい!」
優陽の声を少し大きな声で遮った。
「あの事はなかった事って思ってほしい。」
「え?」
「あんな事言って、優陽を困らしたかもしれない。けど、あの時言ったことはもう気にしないでほしいの。」
なんて言ったらいいのかわからなかった。
「もう好きじゃない」って言うのもおかしいと思うし、「友達のままで」ならなんか私からフッたみたいになるし
「えっと…つまり、俺の事は好きじゃないってこと?」
私は何も言わずコクっと頷いた。