片方のローファーが脱げ、その弾みで小さな石に躓く。


「わ!!?坂!!?やだっ」


反発するあたしとは裏腹に体は下に行く一方で、坂から派手に転げ落ちた。


「もーー…ローファーも無いし、制服はどろだらけ…


入学式も間に合わないじゃん…」


道端に座り込んで足をばたつかせる。


はーぁ。なんでだろ…
ま間がいたら、笑ってくれるのにな。


「え、君。??」


「あっあたし?!なんでしょうか!」


「日高高校の人?1年?」


ああ。どうしよ。
『今日から1年生です!』なんて言える格好じゃない…し。


「あ…い、一応ですけど…」


「あははははははははは」