グレーのパーカーが付いてるトレーナーに、フリルのスカート。靴下をくちゅくちゅにして厚底のスニーカーを履く。


いわゆる…原宿系ファッション?


似合うかわかんないけど。気づいてくれるといいななんて。夢。


「しゃぁー!ついたー!唯奈はどんなソファーが欲しいの?」


「んー…とね。ベージュか茶色かなぁナチュラルな感じがいーの!」


「へ、意外。もっと真っピンクとか選ぶのかと思ったわ」


「そーかな?あたしピンク顔じゃなくね?」


「んー…確かに。オレンジとか。」


傍から見たらカレカノじゃない?
イケメン戸倉くんのこのポジションに立てるなんて…幸せだ。


「あー!これとか良さそう」


「座ってみよーぜ。ほら唯奈も!」


突っ立っていたあたしの左手をぐいって引き寄せ、思わずびっくりして思わずぐらつく。


…危ない。戸倉くんの方に倒れるとこだった。
こんなとこで飛び込んだら、壊れちゃうよ。


「凄い。フワフワだねー!!」


「な。色もベージュでなんにでも合いそうだしいいんじゃね?」


「そうだね。これにしよっかなぁ」


「なあ唯奈」


急に呼ばれて、照れるあたし。
だめ…ほら、ちゃんと見なきゃ。


「これ買ったらさ、家あそびにいっていい?」


「う、うん…狭いけど。」


子供のようにはしゃぐ戸倉くん。
あーあ。可愛い。どうしよう。