「この商品がS階級の娘でございます。」


「気に入ったこの娘いくらだ」


見るからに裕福な家庭の一人だと感じる太った男がその巨体を揺らしステージへと上がってきた。


「1億サヌでどうでしょう」


会場にいる人々は1億サヌと聞いて驚いた。


サヌとはこの国で使われている単価。


1億サヌは一生働かずにすむくらいの大金であった。


そのくらいS階級は珍しいのであった。