「小さい頃からずっと一緒にいたからさ。お前に知ってほしかった」

「そう…」

「それでさっ」

「早く言おうよ」

「え?」

「早く気持ち伝えないと取られちゃうかもよ?」

あぁ、あたし何言ってんだろ?そんなこと、少しも思ってないのに。

なんで笑ってるんだろう?つらいはずなのに。

「皐月…」

「早く、ね?」

遙の背中を押す。

本当は自分が何をしたいのかわからない。

大切な幼なじみである遙の恋を応援したい気持ち。そうじゃない気持ち。

私が選んだのは…前者。