大好き

「女除けでしょ」
「お前わかってたのか?」
「...なんとなく」
「わかってて何で俺と付き合ったんだよ?」
「聡が無理やり付き合わせたんでしょ」
「あ∪悪ィ∪」
「もーいーけど」
「とにかく俺はお前とちゃんと付き合いたいんだ」
「何で急に?私のこと好きになったとか?」
(なんて...そんな訳ないのに.....私意地悪だ...)
「あぁ」
「え?」
奈緒はキョトンとして聡を見た。
「なんて顔してんだよ」
「もー1回言って...」
「何を?」
「私を好きなの...?」
「あぁ」
「何で?」
「は?」
「だって女に興味ないみたいな感じで、彼女も作る気もなかったんなじゃないの?」
「あぁ」
「からかってる?」
「からかってなんかねェ」
「本気?」
「本気じゃなかったら言わねェよ」
「......」
「信じらんねェ?」
「...そーじゃないけど...」
「返事もらってもいいか?」
「え?」
「俺はお前が好きだ」
(そ、そんな直球で言われたら恥ずかしいよ〃それに本気かな...?ホントに聡が私を...?)
「奈緒は...?」
聡はそっと奈緒の手を握った。
「え?」
「俺のこと好きか?」
(私は...)
「好き......聡が好き」
「んじゃ、これからもよろしくな」
「うん」
奈緒は嬉しそうに言った。
「んじゃ行くか」
聡は握っていた奈緒の手をギュッと強く握りなおした。
「え?行く?」
「そ。着くから降りるぞ」
「え?」
聡は奈緒の手を引いてゴンドラから降りた。
(あ∪観覧車に乗ってたんだっけ∪全然景色とか見れなかったな...)
奈緒はしゅんとした。
「また来たらいいだろ」
「?」
「今度は2人で来ような」
聡はボソッと言った。
(聡...)
「うん」
奈緒は嬉しそうに頷いた。そして聡と奈緒は先に降りて待っていた尚人と梨奈と合流した。手をつないでいる聡と奈緒を見て
「うまくいったみたいだな」
と、尚人は聡に言った。
「何がだよ?」
「素直じゃねーな」
「うるせェ」
「梨奈も心配してたぞ」
「?」
「お前らの雰囲気が変って」
「そら、悪かったな」
「ま、うまくいったんならよかったけどな。奈緒のこと泣かせんなよ」
「お前に言われなくてもわかってんよ」
「そーですか」
「そろそろ帰るか」
「うん」
4人は家に帰って行った。聡はもちろん奈緒を家まで送ってから自分の家に帰った。

ーーーーーー次の日(4月11日)ーーーーーー
奈緒、尚人、梨奈は聡の部屋にいた。
「なんで俺の部屋で集まってんだよ」
「いーだろ!1人暮らしなんだし」
「お前だってにたようなもんだろ」
聡は尚人に言った。
「俺のはちょっと違うだろ」
「どこがだよ?」
「俺の場合は家の敷地内にあんだから実家とかわんねーよ。離れ家みたいなもんだろ」
「変わんねェだろ」
「全然違うって!」
「ねーそんなことより...」
と、奈緒が聡と尚人のやりとりに割って入ってきた。
「お前な、まだ話が途中...」
「どっちも1人暮らしってことで」
「結局奈緒は聡の味方だな」
と尚人は言った。
「え〃そんなことないよ〃」
奈緒は慌てて言った。
「ま、もーどっちでもいーんだけど」
「で、さっき何言いかけたんだよ?」
聡は奈緒に訊いた。
「あ!そーそー!2人ってどーやって付き合うようになったの?どっちから告ったの?」
と、奈緒は興味津々に尚人と梨奈に訊いた。
「は?なんだよいきなり?」
尚人は照れた。
「いーじゃん教えてよ」
尚人と梨奈は顔を見合わせた。そして観念したように梨奈が言った。
「えーっと...告白したのは一応...尚人かな...?」
「どーやって?」
尚人と梨奈はその日の出来事を語り始めた。中学校の卒業式に梨奈は尚人に告白しようとして尚人の所へ向かった。尚人が見えると梨奈はピタッと足を止めた。梨奈の視線の先には女の子と仲良く話している尚人の姿があった。尚人は視線を感じ周りを見た。するとパチっと梨奈と目が合った。
「!!」
梨奈を見た尚人は驚いた。梨奈の目からは涙が溢れ出していた。梨奈はその場から逃げ出した。尚人は話していた女の子をほって梨奈の後を追いかけた。
「梨奈ーーー!!」
尚人は後ろから梨奈を呼んだ。が、梨奈は止まろうとしなかった。
「くそっ」
尚人は走り速度をあげた。そして梨奈に追いつき梨奈の腕を掴んだ。梨奈は後ろを振り返り立ち止まった。
「...はぁ...はぁ...」
尚人は息を整えた。
「何泣いてんだよ」
「なんで...ひっく...」
「え?」
「なんで...っく...追ってくんのよーー!!」
「お前が泣いてるからだろ」
「私のことなんて...っく...ほっといてよ...ひっく...」
「ほっとけねーよ」
尚人は梨奈を引き寄せ抱きしめた。
「な、何で...?」
梨奈は驚いた。
「お前が好きだから」
梨奈はドキッとした。
「何で...?ひっ...奈緒は...?」
「ん?」
「奈緒が...ひっ...好きなんじゃ...ないの...?」
「前は奈緒が好きだった...」
「ほ、ほら...ひっく...」
「でも、お前と仲良くなって、気づいたら奈緒より梨奈のことを意識するようになった」
「え...?」
「今は梨奈が好きだ」
「ほ、ホントに...?」
「あー。梨奈のこと大好き」
「ひっ...」
尚人は梨奈を離して、梨奈の顔を覗き込んだ。
「梨奈は俺のこと嫌い?」
梨奈は首を横に振った。
「私も...尚人が好き...」
尚人はまた梨奈を抱きしめた。梨奈も尚人をギュッと抱きしめた。こうして2人は付き合う事になった。回想終了。
「えっ!そんな前から??そして尚人私のこと好きだったの?!!」
奈緒は驚いた。
(やっぱ奈緒気づいてなかったんだ∪)
と聡と尚人と梨奈は思った。
「お前鈍感すぎ=3」
「だって人の気持ちなんて難しくてわかんないよ〃」
「お前には一生無理そうだよな」
「ひどい聡!!」
「ホントの事だろ」
「もーー!!」
と、楽しい時間は過ぎっていった。

ーーーーーー次の日(4月12日)ーーーーー
「いってきまーす」
と奈緒が家から出るとちょうどインターホンを鳴らそうとしている梨奈がいた。その隣には尚人もいた。
「おはよ」
「はよ」
「おはよ。どーしたの?」
「一緒に行こうと思って」
「迎えに来てくれたの?」
「うん。一緒に行こ」
「うん」
奈緒は辺りを見回した。
「あれ?聡は??」
「朝電話あって風邪だって」
「え?」
「でも声聞いたら大丈夫そーだったぞ」
「でも...聡1人暮らしだし」
奈緒は心配でたまらないとゆう顔をした。
「大丈夫だって!そんなにひどくねーって」
「心配かもしんないけど、私たちは学校行こう」
「放課後様子見に行こうぜ」
「うん...」
奈緒は渋々頷いた。そして3人は学校へ行った。そして放課後...。
「奈緒ー」
梨奈が奈緒に声をかけた。
「ん?」
奈緒は帰り支度しながら答えた。
「私尚人待つけど、奈緒どーする?」
「聡んとこ行く」
「うん。それがいーね」
「うん。じゃーね」
「ばいばい」
奈緒は鞄を持って急いで聡のマンションに向かった。聡のマンションに着いた奈緒はピーンポーン...ピーンポーン...とチャイムを鳴らした。
「......」
が、ドアが開く気配がない。
(出てこないな?寝てんのかな?...もしかして苦しんでたり?倒れちゃってたり??)
奈緒はどんどん悪い方に考え始めた。
(倒れてるとかヤバくない??大家さんに鍵開けてもらうとか??てか、開いてなかったりしないかな??)
奈緒はドアノブを回してみた。するとガチャっとドアが開いた。
「え?」
(あれ?開いた?鍵かかってない??)
奈緒はドアをそっと開けた。そして
「聡??入るよ??」
と小声で言い靴を脱ぎ中に入っていった。寝室の部屋に行くとベッドに聡が眠っていた。
「寝てる...」
(よかった...そんなにひどくはなさそう=3)
奈緒は聡の顔色が思ったより良くてホッとした。
「...奈緒?」
聡が目を覚ました。
「あ、ごめん、起こした?勝手に入っちゃってごめんね。てか鍵かけないと不用心だよ」
「一気に話しすぎ...」
「ごめん」
「ん...」
「具合は?大丈夫?」
「ん...」
「病院は?」
「行かねェ...」
「薬は?」
「ん...」
「飲んだ?」
「いや...」
「じゃ、飲まなきゃ」
「...腹減った...」
「何も食べてないの?」
「...ん」
「何か作ろうか?食べれる?」
「...ん」
「何食べたい?」
「おかゆ...けほっ...」
「わかった!」
「奈緒...」
「ん?」
「卵入れて...けほ...」
(聡がおねだり??なんかちょっとかわいい❤︎)
「うん❤︎台所借りるね」
「ん...」
奈緒は台所へ行った。そして冷蔵庫を開け驚いた。
(なにこれ!?中からっぽじゃん!!?)
冷蔵庫の中には水しか入ってなかった。
(これじゃ何も作れないよ∪)
奈緒は再び寝室に行き
「冷蔵庫の中からっぽなんだけど」
と聡に声をかけた。
「俺料理しねェから...ごほ...」
「いつもどーしてんの?」
「なんか適当に買ってくる」
(そんなんじゃ栄養偏っちゃうじゃん∪)
「買い物行ってくんね」
「え?」
「冷蔵庫の中水しかないもん」
「あ∪」
「じゃ行ってくんね」
「ん」
奈緒は買い出しに出かけた。その頃尚人を待っている梨奈は..。下駄箱で尚人を待っていた。
「おっそいなー尚人」
その時後ろから
「わーー!!」
と声が。
「きゃっ!!」
梨奈は驚いてその場に座り込んだ。梨奈はそっと後ろを向いた。
「な、尚人!!」
「びっくりした?」
「...うん」
「ごめん∪」
「いいよ=3」
「ありがと。んじゃ帰るか」
梨奈は立とうとしなかった。そんな梨奈を見て尚人は不思議に思った。
「何で立たないんだよ?帰るんだろ?」
「こ...」
「こ?」
「腰がぬけて立てない...∪」
「え?まじで?」
「うん...」
「何やってんだよ∪」
「尚人が驚かすからでしょ!」
「俺のせいか∪」
「そーだよ!」
「ったくしょーがねーな=3おぶってってやるから背中乗れよ」
尚人は梨奈に背中を向けてしゃがんだ
「ありがと」
梨奈は尚人の背中にそっと乗った。
「よっ」
尚人はゆっくり立ち上がった。
「驚かして悪かったな」
「大丈夫。それより重くない?」
「全然」
「治ったらすぐ降りるから」
「いーって。家まで送るよ」
「あっ!近くまででいーよ」
「心配だから送るって」
「ホント大丈夫だから」
「わかった。とりあえず行くぞ」
「うん」
梨奈は尚人にギュッとしがみついた。その頃聡と奈緒は...。聡が奈緒の作ったおかゆを食べていた。
「お、美味しい?」
「あぁ」
「よかった=3」
奈緒は安心したように言った。そしてこの日奈緒は夕方まで聡の看病をして、聡が眠りについたのを見届けて帰っていった。

ーーーーー次の日(4月13日)ーーーーー
奈緒は聡を迎えに行き部屋のチャイムをピンポーンピンポーン...と鳴らした。するとガチャっとドアが開き聡が出てきた。
「はよ」
「おはよ。風邪は?」
奈緒は心配そうに訊いた。
「治った」
「ホントに?」
「んな心配そうな顔すんなよ」
聡は奈緒の頭をグシャと撫でた。
「ホントに治ったって。看病ありがとな」
「ならいんだけど...」
「んなことより学校行くんだろ」
「うん」
「早く行くぞ」
2人は学校へ向かって歩きだした。
「ねー聡」
「ん?」
「ちょっと話があるんだけど...」
「何?」
「えっと...」
「?」
「学校着いてからでもいい?」
「お前がそれでいいならいいけど」
「...うん」
「んじゃ早く行こうぜ」
「うん」
しばらく歩くと学校に着いた。
「奈緒」
「ん?」
「鞄置いてくっから教室で待ってろ」
「...うん」
聡は自分のクラスへ行き鞄を置き奈緒のクラスへ行った。
「奈緒」
「聡...」
「上で話すか?」
奈緒はコクンと頷いた。そして聡と奈緒は屋上へ行った。