好きって言ってよ先輩!

「ねぇ、ゆーう~。」



「はいはい、なに~。」



甘ったるい声と、気だるそうな声が静かな夜道にすぅっと溶けていく。



女の子方は、優先輩にべったりくっついて彼女であるはずの私なんて知らんふり。



優先輩もなんにも言ってくれないから、私は2人の後ろをとぼとぼ歩いてるだけ。



「私が先輩の彼女なのに……」



ぼそっとつぶやいてみるけど、そんなのは誰の耳にも届かない。