冬が春に変わる時



学校が終わり、私は帰る準備をした。



3ヶ月ほど前までテニス部に入っていたが

先輩と後輩の中があまり良くなくて、雰囲気が悪かったのでみんな辞めていってしまい

悩んだ結果、私もその波にのって退部した。


テニス部の一年生はもともと10人入ったのに今では4人しかいない。




「莉沙〜〜!」



「はーい今日もおつかれーい!」




4組の私は1つ下の階の2組にいる莉沙のもとに走って行った。



莉沙とは小学校から同じで今の高校の人の中で、1番なんでも話せる良き相談相手であり良き友達。


莉沙もテニス部を同じ時期にやめた。




「もう教室が恋バナばっかりで居場所がないよ〜」


嘆く私に莉沙は



「あはは、適当に聞いてるふりして流したら〜?笑」




「適当に流した後の処理ができないよ私!
もう早く帰ろう〜疲れたよ」



「あ、ごめん今日和真と帰る日だ」








………………忘れてた。




そういえばこの女にも彼氏がいた。






入学して間もない6月頃に和真(カズマ)と言う私と同じクラスのバスケ部男子が莉沙に惚れ、同じく和真の事が好きだった莉沙は

和真からの告白で晴れてカップルになった。




莉奈だけは仲間だと思ってたのに〜!





「私が孤独で死んじゃったら莉沙のせいだからね〜」


冗談気味にあっかんべーをして下駄箱に向かった。