2話

「ね、けいこ会長ここの問題教えてくんね?」
うっとうしい。
今は数学の授業中。
先生から問題を解けといわれてから
すぐ後ろ向いてきて…問題教えてーって、ちっとも考えもしないで…
もう前後って最悪
「中山さん。少しは自分の力で考えたらどうなの?」
普通こう言われたら自分で解くよね…
「え~。考えたし~でもわかんねーもん。てかさ中山さんってけいこ会長もそーじゃん?晴って呼んでよ?」
もういちいち話しかけないでよね。
私だって問題に集中したいのに
「あなたは中山さん。だからそう呼ぶの。下の名前なんて私が呼ぶと思う?そんなこと一生ないんだから…
……それでどこがわかんないの?」
そーだよね…一生ないなんて
てかなんで中山にこんなこといってんのさ
「けいこ会長…………けいこ。下の名前呼ばせてやるよ。絶対に」
ドキッ……
な、なにこいつ?い、いきなり呼び捨てにして。ちょ中山のくせに生意気じゃん?!
「い。いいからどこが分からないの?!」
焦るな。私静まれ。
「ここ、ここ。」
「ここはこの2を、ここに当てはめてこーしてあの公式を使えば
ほら!すぐ解けるでしょ?」
分かりにくかったかな?
まぁ…聞いてるのは中山だし私に関係ないもん…
「おお!すげぇ。ありがと。けいこ会長!」
顔を見上げると中山が満面の笑顔で笑っていた。
あ…中山こんな笑顔してるんだ。
なんかいいかも…
…………嫌。なにいってんだ。私
戻ってこい。戻ってこい。
「中山、お前晴に勉強教えてやってよ」
数学の先生が私に問いかけた。
…?はぁぁ??
無理に決まってんでしょ?
「嫌。私教え方悪いと思うんで他の方にお願いしたほうが…」
「え?!まじ
俺、けいこ会長に教えてもらうわ。さっきの問題だって分かりやすく教えてもらったしな。」
おいやめろ。この方向だと絶対に…
「頼むよ。中山。こいつ一行に成績上がらねーんだよ。頼む」
ですよね。ざけんな…この
「けいこ会長毎日スイーツ奢るから。頼む。」

「おっほん。わかりました!
勉強やりましょう!中山さん頑張りましょうね!」
あは。あは。あは。
スイーツなんて持ちかけられたら受けないわけにはいかないでしょ.