スイーつん

16話

~晴~
今,かなり萎えてる。
隣で真弓がなんか喋っている。
でもなんも聞こえない
耳に入って来ないんだ
どうして,俺無視されたのか。
そんなことばっかり思っちまう俺。
かっこ悪りぃ
でも、一つわかるのは
多分,嫌われた。
「ねぇ,晴聞いてるの?」
「悪りぃ」
俺は真弓から離れた。
今は誰とも話したくねーし。
俺は廊下をとことこ歩いていった。

「晴,どした?」
あ…そーいや言ってなかったな。
まぁ…クラスちげーからな。
こいつは,河本俊(かわもとしゅん)
俺とかなり似てる。
1つ違うのは一途じゃねー所。
とっかいひっかい女変わってるしな
そーいやぁ一久しぶりだな。
1年の時は一緒だっからよく喋ってたけど,そんな喋らなくなったからな~

「別に」
「ふーん。嘘だろ?なんか萎えてる」
こいつ。なんで久しぶりなのにわかる訳?
「そ…」
「なにそれ~。久しぶりだろ?
なんか冷たいぞ?」
まぁ…こーゆ奴だ。
「なんだよ。」
「そーいえばお前の好きな会長
顔色悪くして歩いてたぜ?」
?!
「どこで…?!」
「あっち」
俺は走り出した。
無性にけいこ会長の所に行きたかった。
心配で…
そーいえばこいつに会長のこと話たっけ。
…って。今はそんなこと言ってる暇じゃねぇ
「俊,さんきゅ」
俺は俊にそーいうと全力で走り出した。
多分俺がいっても意味ねーかも知れねーけど。

けいこ会長…?!
けいこ会長はふらふらと歩いていた。
どう見てもやばいだろ
ばんっ。
「けいこ会長!?!」
けいこ会長はいきなり俺の目の前で倒れた。
俺は近よって会長をおぶった。
今は心配でしたかねぇ。
顔を真っ赤にして息を荒らそうにしているけいこ会長。
早く保健室連れてかねーと。
俺は急いで保健室に行った。

俺は保健室でけいこ会長を下ろした。
先生は熱って言ってたけど
大丈夫か。?
心配で仕方ねぇよ。
馬鹿。俺を頼れよ
いつもずっと前からお前のこと見てる俺がいるじゃねぇか。
「また来るからな。待ってろよ?」
と,寝てる会長の頭を撫で俺は保健室を後にした。

俺あんだけ無視されたのに,けいこ会長のことでいっぱいだ。
「相当,惚れてんだな。ずっと前から」

さて,次の授業終わったら
保健室行くか。
待ってろよ。もうなに言われたっていいから

そばにいてぇだけなんだよ