スイーつん

15話

私は昨日の決意を胸に学校にいった。
本当は最低。会長辞めたくないって言う自分がいるだけなのに。
「おはようございます」
「おはよう。」
他の子の挨拶はあまり耳に伝わらなかった。
今は中山のことで,
今だけは中山許して…
「おはよーけいこ!!」
「おはよう」
花は笑顔で近づいて来た。
「どうしたの?今日元気ないじゃん。」
「そう?なんかやばいかな…」
多分昨日ねれなかったから…
「うん。やばいよ…そう思わない中山?」
っ!…中山はこっちを向いて私の顔をみた。
「あっ…と、といれ行く。」
私はその場から逃げた。
でも一瞬だけ目があった。駄目だよ
私はチャイムがなる寸前に教室に戻った。

1時間目は数学。
ガラッ
「先生いないから各自自習だってー」
教室に入ってきた男子がそう言った。
自習かぁ…
多分予想してる事が起きると思う。
「けいこ会長~教えて~」
やっぱり。
ごめんね。中山
私は中山を無視して後ろの田中君に教えてもらった。
1時間ずっと教えてもらったから、中山は何をしてるのかもわからなかった。
表情すらも…

「けいこ会長。ノート出すから…」
中山だ。
私は無言のままノートを渡した。
辛い。
でも一番辛いのは中山だ。
私がそんなこと言っちゃ駄目だ。
中山はまだ私の前に立っている。
私はうつむいた。
お願い。今だけは…
「さんきゅ」
と言って離れていった。
っ…

「っこ!!けいこ!!」
はっ。私ぼーとして。
花が私の名前呼んでたのか。
「ごめん。」
「大丈夫?!顔すっごい赤いよ?!
熱あるって。保健室行きなよ。」
え。そんなに顔赤いかな。
「大丈夫だよ…」
「絶対ダメ。行きなさい。」
「は~い」
花が怒った、久しぶり。
多分優しさなんだと思う。
でも、いつもより体調はおかしいかも…
ばんっ。
そこで私の意識はなくなった。

「う………………うん?」
あっ。ここどこ。
私はベットで寝ていた。
多分、保健室か 私どうなったっけ
自分で保健室きてない。
「あ、起きた?」
カーテンを開け、保健の先生が言った。
「あ…はい すいません。あの、私…どうやってここに…?」
保健の先生はふっと笑った。
「同じクラスの中山君知ってるでしょ? あの子が中山さんおぶって来たのよ。」
え。中山が 嘘だ。
私、避けてたよね
「じゃ、ちょっと出るから寝てるのよ!」
先生は出て行った。
1人だ。

中山がおぶってくれた、って言うのは正直嬉しいって思った…
でも
無視したのに…

普通だったら…そんなことしないよ

最低だ私。