スイーつん

14話

ここは何処だろう。あ、図書館だ。
私は図書館の扉を開いた。
「あっ…」
尚がいた。
「けいこ。 どうしたんだ?!」
私は泣き出した。
どうしてだろう。
多分さっきまでの涙が全部出来たんだろう。
尚は近寄ってきて背中を撫でてくれた。

どれくらい泣いただろう。
尚は何も聞かずにいてくれた。
「大丈夫か?けいこ 送るよ。」
それから気を使ってくれたのか尚は何も喋らないでいてくれた。
「送ってくれてありがとう。
あと…慰めてくれて。
尚が友達でよかった。」
「大丈夫だよ。またなんかあったら言えよ?」
尚は笑ってそう答えた。
「うん!ありがと。じゃあね」
「うん」
私は尚が見えなくなるまで見送った。
「友達か。」
と言ってる尚の言葉も知らずに。

いっぱい泣いちゃったな。
でも泣いた理由は分からなかった。
多分、スイーツが食べれなかったからだよね…
その日はすぐ寝ることにした。
色々忘れたくって。

はぁ~
学校行きたくないな。
でも行かなきゃ。
私はしぶしぶ学校に行くことにした。
ちなみに眼鏡が戻ってきたので
今日からまた眼鏡です。

「おはようございます。」
「おはよう。」
皆、元気だな。
「けいこ会長。おはようございます。」
「おはよう…!!!御成さん。」
御成真弓だった。
一番会いたくなかったのに…
「けいこ会長。ちょっとお話があって。」
私は着いていった。
私も言いたい事があったから。
私達は屋上にやってきた。
御成真弓と一番最初に話したのもここだったな。
「足は大丈夫なんですか?」
先手をとったのは私。
いつもみたいに負けてはいられないから。
「うん。晴に送ってもらったので大丈夫です。」
出ましたな。中山出してくる。
「そう。それは良かった。」
「けいこ会長。
前も言ったけどやっぱり晴のこと好きなの?」
予想はしてた。また言われるかなって
だから私は冷静に答えた。
「分からない。もしかしたらこれが恋なのかも知れない。
でも…御成さんみたいなやり方ではしないわ。」
御成真弓は目を見開いた。
「そう。でもあんた言ったよね?
『近づかないで』って私は言ったよね?
『分かった』って言ったのはあんなでしょ? 約束を破ったのはあんた」
…何も言えない。
私は確かに『分かった』と言ったから。
「それは言ったわ。
ごめんなさい。でも、どうして御成さんに決められなきゃいけないの?」
御成真弓は想像以上に怖い顔をしていた。
「そう。よく分かった。
でも私はどんな手を使っても晴を手に入れる。だから邪魔しないで
……それでも嫌だったらあんたを会長で居られなくすることだって,簡単なんだよ?」
御成真弓ならやりかねない。
っ…
ニッコと笑っていつも通りに戻ると御成真弓は屋上から出て行った。

やっぱり私勝てないみたい。
会長は…やめたくない。
『けいこは,まとめたり,人のこと1番に考えてるから絶対会長になれるよ!』
この言葉が頭に残る…
大事な人から言われた言葉。

私は中山の近くにいたら駄目だ。