「いいよ~、行こう。」
「やった!あ、そういえば茉理がくれたネイル今日塗ってみたんだ~。どう?」
「へ~、いいじゃん。」
やっぱり紗希にはこの色が似合うな~、なんて思いながら紗希の爪先を見た。
紗希とこういうおしゃれのこととか他愛もない話をするのは、結構好きだったりする。
「何あれ、校則違反じゃん。」
「ね、いつもキャーキャー騒いでるし。」
私たちが話で盛り上がってると、教室の少し離れた所で違う女子のグループがひそひそと私たちの悪口を言った。
「は?あんたら今なんて…」
グループの中の梨香子がキレて文句を言いにいこうとしたけど、私が梨香子を止めた。
代わりに私がその女子グループのところに歩いていく。
カースト的にはトップカーストになりたいけど、取るに足らない女子を集めたかんじのグループ。
いっつもこそこそ私たちのこと悪く言っていい加減うざくなってきた。

