何これ、どういうこと。



「や~っと女王様がご登校ですか。本当、待ちくたびれたわ。」



机の上に脚を組んで座っていた梨香子は、降りて私の前に立つ。



「机は?」



思いっきり睨む私に対して、梨香子は優奈たちをバックにまだクスクスと笑ってる。



「あ~、あんたのあの薄汚い机?あれなら、捨てといてあげたわよ?」



梨香子が指さす方は窓の外。



まさかと思って窓の外を見ると、そこにはいかにも窓から放り投げられたような、私の机が。



「紗希が正輝のこと好きなの知ってて正輝に媚びうるからよ、この尻軽女!」



「そうよ!友達の好きな人取るなんて最低~。」



「紗希が正輝好きなの知ってて正輝と仲良くしてたもんね~。」



「本当。紗希可哀想~。」



梨香子に便乗する優奈、絵里香、由梨。



そして俯きながら後ろに立つ紗希。



だから、違うんだってば。



「紗希、これは誤解…!」