∞1208∞

昔、と言っても数年前だ。


「珍しく遅かったな」

「ああ、ごめん。
コウヤ、お父さんといっぱい遊んだ?」

「うん!」

「そっか〜、帰ったら聞かしてな?
ほな帰るわ。また来週な。」


「ちょっと待ってや。」


またコレか。

うんざりしながらあたしはコウヤの手を握りしめ
彼を見ないで立ち止まる。


「喫茶店でも行こや」

「仕事残ってるから。それに喫茶店から今来たし。」