長い休みを取ったことがないと、何をしていいのか分からず、ただ時間だけが過ぎて行った。
「そうね、海に行ってみようかな」
海の近くを選んで越してきたのに、橘君に連れて行ってもらうまで、行ったことがなかった。幸いにしてバスはたくさん出ていた。
そう思って、海に本を持って行った。だけど、ここは沖縄じゃない。海風の冷たさは半端じゃなかった。だけど、海には、サーフィンをしに来ている人が何人もいて、見ているだけで、鳥肌が立った。
一時間もいることが出来ずに、戻ってくると、ファンヒーターをつけ、炬燵に肩まで入り込んだ。
「そうだわ、ポストを見て来なくちゃ」
入ったばかりの炬燵から飛び出し、サンダルを履く。
パタパタと早足でポストに行くと、待ち望んでいたはがきが入っていた。
毎月同じような日に届くはがき。何よりの楽しみだ。
ゆっくりと読みたい私は、何も見ず、急いで部屋に戻る。
コーヒーを入れて、炬燵に置くと、ゆっくりとはがきを捲った。
『残念なことに、君は参加しないと知った。沖縄には見せたい場所、一緒に見たかった場所がたくさんあった』
「橘君、行って来たのよ、沖縄。私も橘君に見せたい場所と一緒にみたい場所があったわ」
返事が出せない私は、はがきに向かって返事をした。
二日目の沖縄は、水族館に行った。水族館に行ったのは初めてだった。大きな水槽に悠々と泳ぐ魚たちは、この入れられた水槽が狭いのか、広いのか分かっているのだろうか。
今まで、狭い世界で、自分の殻に閉じこもっていた私は、そんなことを思った。
この場に橘君がいたならば、きっとさくさん解説をして、私を驚かせてくれたことだろう。
一生懸命に勉強をしている橘君に比べ、私は何をしているのだろう。
人付き合いは面倒で、出来れば避けて通りたい。子供の頃から避けて通ってきたことを今から直していくのには、大変な時間と自分の努力が必要だ。
私は、もう下を向いて歩くことはしない。
だけど、自分から人の輪に飛び込んで行くことはできない。
「そうね、仕事、先ず、仕事から変えて行こうかしら」
大学では、経済を勉強していたが、好きな勉強だったかと聞かれれば、違う。どちらかというと、文系の勉強をしたかったのだ。
暇な時間を、パソコンを使って色々な職種を調べてみる。世の中にはたくさんの仕事が溢れていた。
私に足りない物はコミュニケーション能力だろう。今から無理して明るくおしゃべりな女の子にはなれない。なら、どうしたらいいのか。
橘君がいたら、どういってくれるだろうか。そんなことばかりを考え、時間は過ぎて行った。
「そうね、海に行ってみようかな」
海の近くを選んで越してきたのに、橘君に連れて行ってもらうまで、行ったことがなかった。幸いにしてバスはたくさん出ていた。
そう思って、海に本を持って行った。だけど、ここは沖縄じゃない。海風の冷たさは半端じゃなかった。だけど、海には、サーフィンをしに来ている人が何人もいて、見ているだけで、鳥肌が立った。
一時間もいることが出来ずに、戻ってくると、ファンヒーターをつけ、炬燵に肩まで入り込んだ。
「そうだわ、ポストを見て来なくちゃ」
入ったばかりの炬燵から飛び出し、サンダルを履く。
パタパタと早足でポストに行くと、待ち望んでいたはがきが入っていた。
毎月同じような日に届くはがき。何よりの楽しみだ。
ゆっくりと読みたい私は、何も見ず、急いで部屋に戻る。
コーヒーを入れて、炬燵に置くと、ゆっくりとはがきを捲った。
『残念なことに、君は参加しないと知った。沖縄には見せたい場所、一緒に見たかった場所がたくさんあった』
「橘君、行って来たのよ、沖縄。私も橘君に見せたい場所と一緒にみたい場所があったわ」
返事が出せない私は、はがきに向かって返事をした。
二日目の沖縄は、水族館に行った。水族館に行ったのは初めてだった。大きな水槽に悠々と泳ぐ魚たちは、この入れられた水槽が狭いのか、広いのか分かっているのだろうか。
今まで、狭い世界で、自分の殻に閉じこもっていた私は、そんなことを思った。
この場に橘君がいたならば、きっとさくさん解説をして、私を驚かせてくれたことだろう。
一生懸命に勉強をしている橘君に比べ、私は何をしているのだろう。
人付き合いは面倒で、出来れば避けて通りたい。子供の頃から避けて通ってきたことを今から直していくのには、大変な時間と自分の努力が必要だ。
私は、もう下を向いて歩くことはしない。
だけど、自分から人の輪に飛び込んで行くことはできない。
「そうね、仕事、先ず、仕事から変えて行こうかしら」
大学では、経済を勉強していたが、好きな勉強だったかと聞かれれば、違う。どちらかというと、文系の勉強をしたかったのだ。
暇な時間を、パソコンを使って色々な職種を調べてみる。世の中にはたくさんの仕事が溢れていた。
私に足りない物はコミュニケーション能力だろう。今から無理して明るくおしゃべりな女の子にはなれない。なら、どうしたらいいのか。
橘君がいたら、どういってくれるだろうか。そんなことばかりを考え、時間は過ぎて行った。



