それからはあっという間で。 彼らと会ってから2ヶ月が経とうとしていた。 「あぢい……」 ミーンミーンと、蝉の声が元気よく聞こえる中。 「ちゃんと聞いてる?」 頼みに頼み込まれ、私は今菊池の勉強を見てあげているというのに。 「あ?ああこの数字がこうで、あれ」 「だからこれは…」 それなのにこの男は心ここにあらず、といった状態でボーッとしていた。