本来なら1番寂しがりそうな宏大さんさえ一言も喋らない。
「…」
ただ、静かに車が揺れて時間が過ぎていった梅雨の出来事であった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。
「もおーーー鈴っ!!!!!」
月曜日。
結局学校へと来た私は波留に抱きつかれていた。
「…くるしい」
「ああごめんね鈴会えてうれしくて」
なんかもう会えないような気がして、と本当に今にも泣き出しそうな波留。
「大丈夫だよ波留」
ポンポン、と頭を優しく撫でて、ふと彼らの事を思い出し胸が締め付けられた。
たった、2日しか一緒にいなかったのに変だ。

