「まだ不審者のほうがいいですそれ」 彼は地獄耳の様であっさりと会話にツッコまれる。 「とゆーか、『NIGHTMARE』の総長さんがこんな所で油売ってていいんですか」 NIGHTMARE。総長。 その小説みたいな転換に頭が真っ白になる。 「まさかモヒさん…」 「あれ?知らなかったんですかならおしえてあげますよ」 フードのせいで顔は見えないが、きっと目の前の変質者は笑っている。 「やめろ!!!!」 モヒさんの怒鳴り声を無視して目の前の男はこう続けた。 「暴走族ってわかる?」と。