「アイツが決めたんだから仕方ないだろ」

運転をしながらタバコをふかしているモヒさんは宏大さんにそう言うとぽんぽんと頭をなでる。

この人一体いくつなんだろうか…
運転できるってことは20歳は過ぎているんだろうけれど。

「それにしても溶けこむのはえよーな!下野」

外の景色を見るのに飽きたのか菊池が話しかけてきた。

「ああそれは僕も思う鈴ちゃん昨日に会ったばかりなのに」

それは私も思う。
昔からここにいたかのように、私は溶け込んでいた。