NIGHTMARE.


「坂内さん達おはよ~」

にこ、っと三階から顔を出して手を降ってこちらを見下ろしている彼、相田先輩だ。

「お…おはようございます…っ!」
隣を見ると顔を真っ赤にさせて勢い良くペコリ、とお辞儀をする波瑠がいて。

クスッ。
そう優しく笑う相田先輩はきっと波留の気持ちなんてとっくに気づいているだろう。

というより、誰でもわかるだろうけど。

でも相田先輩も波留の気持ちを知っていても何も行動に動かないのはきっと脈がないからだ。

だから私は波留の片思いをこうして見守るだけ。