「そう言えば最近夜、危ないらしいから鈴、夜遅く外歩いたらダメだよ!」

どう危ないのか聞きたいところだけど、変に詮索すると波瑠のことだ。きっと話が長くなる。

「はいはい」と軽く話を流しておく。

「もうーー、ほんと危ないんだからね!暴走族とか動いてるらしいから」

《暴走族》その単語を聞くたびに思うけれど。

私の中で暴走族なんて、所詮ガキの集まりにしか過ぎない。
思春期まっ最中の男の子たちが羽目をはずしている集団にしか思えないからだ。

「暴走族ねー…」

ど金髪、とかの人たちとか居るんだろうなあ。

私の中でのイメージなんてモヒカンだけど。