幸せそうに笑う3人は、どこからどう見ても幸せな家族だ。 「…っ」 手を強く握る。 これでもかってくらい強く握る。 なんだか、凄く泣きそうだ、ほんとに。 「……帰ろう」 とりあえず、家に帰ろう。 最後に気になって後ろを振り向いたけどもう母の姿はなかった。 見間違いだったんじゃないか、 夢だったら、 けど夢じゃないのはわかっている。 私が間違えるはずがない、大好きな母を。