「すーずっ」 なんとか泣き止んで落ち着いてから学校へ来たけれど。 「ん…」 机にうつ伏せになりながら私の肩を揺らすクリーム色のボブが見えて。 「…なんかあった?」 こんなに目赤くして、と彼女の目に映るのは同情の目だ。 「平気」 波留は私の家の事情も知っている。 だからなのか、やたらとなにかあるたびにこうして私を心配してくれる。