「す、す、す、すすすすすすすす」

「普通に呼んでください」

残りの一人、宏大さんの帰りを今か今かと待っていた頃。


「遅いですよ、何してたんですか」

もう時刻は21時を回っている。
ムスッとした顔を向けると
「まさか待っててくれ「そうですけどなにか」

「……」
ポカーンと口を開けたまま固まる2ヶ月ぶりの彼は髪の毛を染めなおしたのか数カ月前よりも濃ゆい茶色になっていて。

「ごめん照れていい?」

何を言い出すのかと思えば。
顔面を既に原型が内ほどのにやけっぷりをしながら何だこの男は。