「迷ってるんでしょ?」 白い影は下へ垂らしていた首を持ち上げた。その姿を見てノブオはようやく全体の輪郭をつかむ事が出来た。それは、白い少女の姿だったのだ。 「…キミは?それに、どういう意味だ?迷うって何にだ?ここはどこだ?」 ノブオが早口に尋ねるが、少女は何も言わないまままたくるりと回って背を向けると、滑るように暗闇の奥へと消えて行ってしまった。 「なんなんだよ……ちょっと待って!」 そして、ノブオも少女の後を追って慌てて暗闇の中に飛び込んだ。