フレッシュ! 学園のアイドル!

 そしてにしても早いものだ。

 北澤さんったら、もう自分が真の学園アイドルの座を射止めているような思いになっちゃうのだから。
 負けと言う言葉は自身の辞書には書いてないって豪語するぐらいだから、自信が付いちゃうのかもしれない。
 今回の学園アイドルコンテストに相当な自信を持っているみたいだしね。

 実際に彼女の歌とかを聴いてみると満更、オーバーな表現ではないって事が認識させられちゃう。
 北澤さんって声は大きくてよく響くし、歌うとその歌唱力に圧倒されちゃうのだ。

 私たちは放課後、校内の音楽室を借りて北澤さんが練習しているのを許可もらって見学した。

 丁度、ダンスをしている最中である。
 華麗にステップを踏む北澤さん。
 手足の動きは機敏且つキレイだし、全体の動きがリズミカルだから思わず釘付けになっちゃう。
 普段の、横柄な態度とは全く違う真剣な表情だから尚更だ。

「上手いよねぇ」