フレッシュ! 学園のアイドル!

 でも北澤さんったら、まりあちゃんの事を嫌っている。
 互いに折り合いが悪いし、時には敵対意識を持っちゃう事も有るのだ。
 北澤さんったら、自惚れブス狸とか言うあだ名を付けて彼女を軽蔑しているしね。
 尾山先輩はゆっくりと、北澤さんの傍に歩み寄った。

「北澤さんも出るわよね? 学園アイドルコンテストに」
「…」

 チラシを食い入るように読む北澤さん。
 尾山先輩は更に提案した。

「お互いにコンテストで勝負してみない? どっちが真の学園のアイドルになれるか」

 ジーッとチラシを見続ける北澤さんはニヤリと微笑み、返事した。

「えー、出させて頂きますわ」
「どっちが勝つかな?」
「当然、私が優勝ですけど」とまあ、お嬢様気取りの口調での北澤さんである。

 こう言った言葉のやり取りがキッカケで、北澤さんは出ると決めたのだ。
 この時から2人は互いにライバル心を持つようになった。