ボーイズロード ―first season―

「ねえ、気持ち全部吐いてすっきりした?

しかも随分勝手だよね。さすがにずるいんじゃない?

俺の気持ち知りながら振り回して、そして最終的には離れようとか言ってるの?もう満足したってこと?」


いや、人のことは責められない。

俺だって自分の気持ちに嘘ついてごまかしていた。下心だけで一緒にいたんだ。


「じゃあ俺もこの際だから全部吐き出すよ。

さやかに彼氏がいる間だって、俺はさやかが好きだった。気持ちを伝えたら一緒にいられないと思って今まで抑えてた。

あわよくば、彼氏から奪えたらなんて考えたりもしてたよ。

……ねえ、ちょっと来てくれる?」


勢いに任せて言い切った後に、俺はさやかの手を引っぱった。どこに向かっているか自分でわからない。

ただここの公園は子供がたくさんいるせいか、少し落ち着かなかった。