もう少し考えると言ってハセはグラウンドに戻っていった。

「賢太くんごめんね。俺、関係ないのに余計な事ばっか言って」


ハセはそんな事気にするような奴じゃないから。むしろ、

「俺1人だったら、多分喧嘩になりかねないから逆に助かった」


「だけど部活とかで悩むのって青春って感じするよねー。あーあ、俺もなんか始めよっかな。賢太くん、一緒になんかやらない?」

「何で俺を誘うんだよ」


ニーナも前似たようなこと言ってたな。高校生活満喫してるのかなんて。

あいつは結局バイトを始めたからそれなりに充実した日々を送っているのかもしれないけど。


高校生活も何もないままのんびり過ごそうと思っていたけど、本当にこのままでいいんだろうか。

若月じゃないけど、なんか始めた方がいいのかもしれないよな。


ぼんやり考えたんだけど、とりあえず今は腹が減ったから家に帰ろう。

急がなくてもまだ高校生活は始まったばかりだからな。