そうやって強気なとこがほんとに腹立つんだよな。
「待てって」
俺は駆け足で離れていく茜を追いかけて、ぐっとその腕をつかんで引き寄せる。
「痛っ」
その瞬間茜はバランスを崩し、俺にもたれる格好になってしまった。
「わ、危ね」
俺はとっさに茜を抱きかかえた。
「痛いって、離してよ」
うるせーな。そんなに睨みやがって、ほんとにお前はなんなんだよ。
そんなに俺が嫌なのか。
でも嫌がったところで、俺が力を入れたら動くことすらできないくせに。
抵抗する茜の両手を押さえつけて、そのまま後ろから抱きしめた。
もうこの瞬間から自分が何をしているのか、考えられなくなっていたんだ。
ただ心臓だけがざわついているから、それごと押さえつけるように腕に力を入れる。
自分の気持ちをごまかすように、ぐっと固く目をつぶった。
さっきまで抵抗していた茜の力が抜けたみたいだ。
「……ニーナ?」
「待てって」
俺は駆け足で離れていく茜を追いかけて、ぐっとその腕をつかんで引き寄せる。
「痛っ」
その瞬間茜はバランスを崩し、俺にもたれる格好になってしまった。
「わ、危ね」
俺はとっさに茜を抱きかかえた。
「痛いって、離してよ」
うるせーな。そんなに睨みやがって、ほんとにお前はなんなんだよ。
そんなに俺が嫌なのか。
でも嫌がったところで、俺が力を入れたら動くことすらできないくせに。
抵抗する茜の両手を押さえつけて、そのまま後ろから抱きしめた。
もうこの瞬間から自分が何をしているのか、考えられなくなっていたんだ。
ただ心臓だけがざわついているから、それごと押さえつけるように腕に力を入れる。
自分の気持ちをごまかすように、ぐっと固く目をつぶった。
さっきまで抵抗していた茜の力が抜けたみたいだ。
「……ニーナ?」

