その後、授業が終わると伊純がいの一番に俺の所へと来た。
「ねぇたーくん!新曲どうだった?」
「結構良かったでしょ?へへーっ」なんて笑いながら言う伊純を余所に俺は荷物をまとめていた。
「たーくん、今日もバイト?」
「ああ」
「そっかぁ。頑張ってね」
「おう。ありがと」
そんな会話をして、俺は早々と教室を出た。
「あ、っと。何だよ、拓海の奴今日もバイトかよ」
拓海が去ったあとに智也が伊純に言う。すると伊純が「そう見たいだね」と困った様に笑った。
それに智也はため息をつくと伊純の頭をくしゃくしゃっと撫でた。
「ねぇ、ともくん。たーくん大丈夫かな……」
「……大丈夫じゃなかったらあいつから何かしら言ってくるさ。それに言わなくてもあいつは分かりやすいんだ。伊純なら気づいてやれるだろ?」
「……うん」
コクリと頷く伊純に「偉い偉い」と頭を撫でる智也。伊純はそれに小さく笑った。
「よしっ!なら今日はクレープ食べに行こ!クレープ!いざ行かん!クレープ屋へ!」
「あ、お前新曲渡すの忘れてたからクレープ一ヶ月休みな」
「…………え。」
その後、伊純の叫びが学校中に響き渡ったとか、響き渡らなかったとか。

