そしてそろそろ新曲を作成しようと言い出したのがつい一ヶ月前のことだ。
そして智也が伊純の頭をぐりぐりした理由。それはやっと出来た新曲をそう言えばで俺達に渡してきたことと時間だ。
新曲出来たなら朝一番に渡せよな。
音楽を作るのが伊純。歌詞を書くのが俺。路上ライブとかのスケジュールを組むのが智也。
それで俺達は成り立ってる。
そのあと、休み時間の終わりを知らせるチャイムが鳴り教師が入ってきたため話は中止した。
ペラペラとまるで歌うかの様に英語を音読する教師を見ながら俺は伊純から借りたiPodを弄った。
そして、新曲の"№4"と表示されているのを選択しボタンを押すとイヤホンから音楽が流れ出した。
今回の曲調は優しい。それにやっぱり伊純の作る曲はどこか不思議な気持ちになってしまう要素があると俺は思ってる。
今回は、そうだな。
「──……海」
俺はそう呟く。
海。この曲は海を思い浮かばせる。
それと同時に俺は窓の外を見た。
もう6月も終わりに近づいている。もう夏がそこまで来ている。

