「人……?」
そう。人だ。
金髪のキラキラと光る長い髪の白いワンピースを着た女の子だ。遠目だから分かりにくいけど俺より年下だろう。幼く見える。
女の子は浜辺へと繋がる階段の下から2番目あたりに座って海を見ていた。
その背中はどこか寂しげだった。
「っ!」
女の子を見ていたら不意に女の子が振り返り、目が合った気がした。俺は慌てて逸らす。
そしてもう1度チラリと女の子を見ると女の子はこっちを見ていた。
また、目が合う。
「篠原くん?どうしたんだい?」
「えっ、あ」
マスターの声にはっとして「何でもないです。すいません」と俺は仕事に戻った。
目が合ったのは偶然だ。
でも、あの女の子……少し、気になる。と思う。
や、気になるはそういう気になるじゃなくて!恋愛とかそういうの!
まず、今は21時だ。そんな時間に海にいる女の子がいたなら気になるだろ。うん。
でも、
「何で、あんなに寂しそうなんだろ……」
やっぱり気になる。

