「篠原ー。もう10分前だぞー」
表から松岡さんの声が聞こえた。俺はやべっ、と慌てて制服に着替える。
そして着替え終わると上がりたくてウズウズしていた松岡さんと代わってホールに立った。
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「お待たせ致しました。デミグラスハンバーグとカルボナーラでございます」
俺はテラス席のお客さんの頼んだデミグラスハンバーグとカルボナーラをテーブルに置くと「ごゆっくりお召し上がりくださいませ」とその場から立ち去ろうとした。
すると風が吹き、海の潮の匂いがした。
それに思わず海へと目をやってしまった。
「ここのテラスって素敵ですよね」
「え、あ、はい。ありがとうございます」
不意にお客さんにそう言われた。それに慌ててお礼を言う。
このカフェは海が見えるテラス席がある。そのため人気だ。
それにここはマスターが1段と気合いを入れて作ったって前に太田さんに聞いたことがある。
それを褒められるのは嬉しいことだ。
そんなことを思いながらもう1度海に視線をやるとキラキラと光るものを見つけた。

