何で俺…あんな奴に振り回されてんだよ。 はぁ~…… おもむろにポケットに手を入れると何かが手に触れた。 ──…ガサッ 「あ……」 中から出て来たのは実早と行った雑貨屋で買った指輪だった。 「ふっ……」 なんだか笑える。 渡せるわけねぇのに何買ってんだ、俺。 もう俺…未亜の事しか考えらんねぇ… バカみてぇに惚れてんだよ! なのに…… 「くっそ!!!!」 指輪を放り投げようと腕を振りかぶったのに動きが止まる。 …投げれねぇよ…… 未亜…いつか2人でペアリングを付けられる日が来るのかな…?