昔の事を思い出している隙に、話が先に進んでいた。
(でも、何でいきなり疾風は、戻ってきたのだろう。)
「疾風、お前は桜田の隣の席に座りなさい。」
「はい。」
ガタッ
昔の事を思い出してたら、顔が段々と赤くなってきた。
(どうしよう。凄く恥ずかしい!)
すると……
「陽菜乃ちゃん」
「何?」
「何でも無い。あとで話すね。」
「うん。」
何だろうと思いながら始業式に出るため並んだ。
しかし!背の順に並んだら疾風は私と変わらない身長だ。気になって仕方ない。
(はぁーー)




体育館に着いて、関川校長の長い話を半分聞いて、半分聞いてない。私は何度も疾風の方を見た。

そして手の平も……。