「痛たたた」


おでこをさすりながら教室に入る。

放課後の教室には誰もいなかった。


はぁーとため息をつく。


好きな人…かぁ。

とっさにいるって言っちゃったけどどうしよう。

そんな人いないっつーの…。


そんなことを考えてるとガラッとドアが開いた。



春希?…ではなくサッカー部の先輩だった。

長身で短めの髪にサッカーのユニホーム。

明らかにイケメンって感じ。



「あれ…?いないかぁ。あ、ごめん!」


「あ、はい!」


「あれ…君って七海ちゃん?」


「え…そうですけど?」


「やっぱり!」


え?なんだろう。