「今の男の子のこと…覚えてないの?」


頷いた。

本当にわからない。

だけど、あんな大切な物を見るような優しい目で見られたからかな。

少しドキドキした。




「頑張れ」



先輩はそう言って私の頭を撫でた。


屋上でのことを思い出した。

いつも先輩は私を励ましてくれる。


「前もこんなことありましたよね」


「あぁ、屋上でだよね」