「ごめんって」
なんで春希が謝ってるのか。
それはちょっとだけ待っててって言ったのに結局1時間も待たされたから。
「なーなーみ~…」
私はそんな春樹に構わず、むっとした顔でスタスタと歩く。
「…わかった」
「…ん?」
「…家の近くの新発売のケーキ奢ってやるから許して」
「ほんと?!」
「うわ、機嫌なおった」
「いつ?!」
「んー、明日」
「行く!楽しみ~!」
「単純だなお前は。でぶになるぞ」
「美味しいからいーの!」
「でーぶ」
うるさいって言いながら春希を叩く。
春希は笑ってる。
こんな時間がずっと続けばいいと思った。
春希の隣にいる時間が好きだ。
