今日は、私にとって幸せな日であり

地獄のような最悪な日である。


「栞音!おはよ」


学校の登校中、いつものように小さい時から一緒にいる幼なじみ、横山 蒼 があいさつしてきた。

腐れ縁って言っても間違えじゃない。

「おはよ、蒼くん」

無愛想にあいさつしてまた前を向く。

「なんだよ、今日もつめてーな」

冷たいっていうか、めんどくさいんだよ。

「あ、今日一緒帰れねーから」

少しニヤニヤしながら話し出す蒼。

やっぱり、今日は最悪な日だ。

「 今日委員会ある日だっけ? 」

そう聞き返すと、ニコニコしながら頷く彼。

「 図書委員、頑張って」

それだけ言って校門をくぐった。