使いの男と海を見に行った
2週間後オリオン城から連絡が来た。
オリビアさんから詳細を聞くと、
なんと私にお菓子を届けて欲しいとおっしゃったそうだ。
なぜかはわからないけど、オリオン城
に行けるなんて光栄だ。
さっそく綺麗な服に着替え
城へ向かった。

城へ着くとメイド達が出迎えてくれた。
そしてメイド達は、伯爵の元へと案内してくれた。

伯爵に挨拶していると、1人の青年が来た。
私は、その顔に見覚えがあった。
なんとそれは、2週間前にドルチェに来て、ヴィータ海に案内でした使いの男にそっくりだった。

すると青年は、久しぶり、と私に言った。
伯爵は、顔見知りだったのかと
笑う。

私は、恐る恐るさっきから思っていたことを口にした。
「あの、こちらの青年は、誰ですか?」

すると伯爵は、笑いながら
「あぁ、この子は、私の息子だ。」と言ったのだ。

私は、驚きを隠せなかった。
しかし、私はゆっくりと深呼吸しながら伯爵に聞いた。
なぜ私を呼んだのかと。

すると伯爵は、息子のソルヴェンが私に会いたがったからだというのだ。
話を聞くと、私を好きになったそうだ。
ソルヴェンは、明るくて元気で綺麗なマリーに花のようだと言い、いつまてま一緒にいたいから
結婚して欲しいと言われた。
突然のことで戸惑った。
だけど私は、誰かに愛されるのは、久しぶりだった。母と父と暮らしていた頃以来だ。
だからなのか、私は、ソルヴェンさんの気持ちを受けることにした。

そして間もなくして
私たちは、結婚した。
2年後には、赤ちゃんが誕生した。

充実した結婚生活を送っていた。
はずだった。
しかし幸せは、長くは続かなかった。


《つづく》